キッチンの基本知識
システムキッチンとは
パーツを自由に選べるキッチンセット
キッチンセットといえばシステムキッチンのことを指すぐらい、もうすっかりおなじみですね。その特徴は、キャビネットやシンク、コンロを1枚のカウンタートップ(ワークトップあるいは天板ともいいます)でつなぎ、見た目をすっきりさせたこと。その点が、独立したコンロ台と流し台などをつなげて使う従来タイプのキッチンとの大きな違いです(右図をクリックするとシステムキッチンのパーツがわかります)。
システムキッチンはデザインや仕様が商品シリーズごとに決まっているので、ある程度パッケージ化されたものを購入できる安心感があります。パッケージ化といっても、個々のパーツはさまざまな種類が揃っているので、必要や好み、予算に応じて選べるようになっています。いわばイージーオーダーのキッチンとお考えいただければよろしいのではないでしょうか。
キッチンセットには、ほかに1品ずつ設計をしてつくりあげるオリジナルキッチンもあります。こちらはある程度、設計する人におまかせする必要があり、自分で選べるシステムキッチンとはその点が異なります。
洗練されたデザインで機能的
最近では、キッチンがリビングやダイニングから見えるように配置されることも増え、キッチンの見栄えがますます重視されるようになりましたね。こうした流れとともに、システムキッチンのデザインは、どんどん洗練されてきています。商品シリーズごとにそれぞれコンセプトが決められて、個性的なデザインでつくられています。機能性に加えて、好みのデザインを選べるという楽しみもあります。
もちろん、機能的にも使う人の身になってさまざまな改良が重ねられてきました。システムキッチンはメーカーの最先端技術やノウハウがぎっしり詰まった、信頼性の高い商品なんですよ。
ショールームで実物を見て選べます
ショールームで実物を見て、こうしたデザインや機能性を確認してお選びいただけることもシステムキッチンの魅力のひとつですね。見るだけではなく、収納部の操作性なども確認することができます。人それぞれ使い勝手に対する好みがありますから、実際にその場に立って、収納を引き出してみたり、降ろしてみたりして、ご自分の感覚で比較検討することが、とても大切だと思います。
ショールームには担当者がいますので、カタログを見て気になったところなど、どんどんご質問して、知識を深めてください。カタログではわからなかった思わぬ発見が、あなたをとりこにすることを願っています。 メーカーのショールームは各地にありますから、お近くのショールームにお出かけになってはいかがでしょうか。
キッチンの価格の基本
同じ商品シリーズでも価格に幅がある理由
システムキッチンはサイズやタイプ、パーツを自由に選べるのが特長の一つです。それらの選び方しだいで同じ商品シリーズでも価格が違ってきます。
一番わかりやすいのがカウンタートップのサイズでしょう。規格化されていて、間口は180cm、195cm、210cm、225cm、240cm、255cm、270cmなどのサイズがあります。奥行きは60cm、65cmなど。これらは大きくなるごとに価格がアップします。
次に、タイプによる違いもあります。壁に向かって設置する壁付型と、ダイニング方向に向けて設置するペニンシュラ型やアイランド型を比べると、後者のほうがダイニング側の仕上げも必要となるので、その分、価格が高くなります。
また、L字型、U字型などは、I型のシンプルな形に比べて部材加工費の違いなどもあって、I型よりも高くなるのがふつうです。
システムキッチンのシリーズごとに多彩な色や素材が揃う扉とカウンタートップ
ビルトイン機器とオプション
システムキッチンにはいろいろなビルトイン機器が組み込まれます。必ず必要なのはコンロですが、最近はガスコンロの機能性が高くなり、種類もすごく増えました。便利そうだからといって、より機能性の高いものを求めると、その分、価格も上がります。ガスコンロの代わりにIHクッキングヒーターを選ぶ人も増えていますが、価格的にはガスコンロより高くなります。ただ、その機能性や割安な電気が使えるオール電化住宅の経済的なメリットなども考慮して検討しましょう。
そのほか食器洗い乾燥機の有無や、さらに数多く用意されているオプションをどれだけ付けるかで価格は大きく変わってきます。カタログを見て、必要なのはどれとどれなのかをよく検討することが大切ですね。そのうえで、リフォーム会社に見積もりをとって、最終的に判断しましょう。